9. 志望校について

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もちろん、この時点で息子に具体的な志望校などありません。
なんとなくグノーブルがそれなりに楽しくて、勉強していれば親からは文句は言われないから通って見ようか、というくらいかと思います。

私も特に入って欲しい学校はありません。まあ、勉強するうちに息子が気に入って、学力的に彼にとって適切な中学校に進めればいいのかな、というくらいで。
でも、一つだけ譲れない方針がありました。男女共学の学校に入ってほしいんです。

これから息子が生きていく時代は、男性ばかり、女性ばかりという職場は少なくなっていくでしょう。
女性の上司部下、男性の上司部下、どちらであっても同じように協業できるようにならないと、まともなビジネスはできないのではと考えています。異性の友だちと遊ぶことも増えるでしょう。
というか家庭においてだって女性と男性の役割の区分は昭和の頃と比べたら曖昧になってきているし、これからもっと曖昧になっていくと思われます。母親・父親両方の役割について結婚相手と討議しながら自分なりの家庭像を構築していく必要があります。
そのために異性の考え方や協力の仕方を早めに知っておいて欲しい。というか仕事や友達関係については、性の区別の必要がない、という段階まで行って欲しい。
いい大学に入ることよりもその経験を思春期にしておく事の方が大事なんじゃないだろうか。

 

男子校女子校の方が勉学や部活に集中できて結果が出やすい、という研究結果が出ている、なんてこともよく言われます。まあそりゃそうなんじゃないですかね。
でも、異性が気になって成績が落ちたっていいんです。というかむしろそれがいい。

だって大人になったら普通に恋愛しながら、家庭を持ちながら仕事をするでしょう?いや、恋愛や結婚をしない人も増えてるか。でも職場には異性がいることが多いでしょう。思春期の段階からその状態を通常運営としてほしいんです。恋愛をして成績が落ちるようであれば、それこそが学び。異性がいることによりうまく自分を表現できないのであれば、長い人生の様々な局面においても自分を表現できない人間になってしまわないかな。
恋愛や学問や部活を両立できるように自分をチューニングできるようになって欲しい。

というのが私の個人的な希望なのですが、妻は反対してきましたねえ。
妻も同意見だと思っていたのでびっくりしました。妻は筋金入りの男女同権主義者ですから、同じようなロジックを踏むのではと考えていたのです。

東京の私立中学は女子校男子校が多い。難関と言われている学校は特に多い。
進学できるのは共学だけ、と限定してしまったら選択肢が減るじゃない、というのが妻の主張。
まあ、確かにそうなのよね。
偏差値表をまじまじと眺めてみると、上の方に位置している中学は男子校女子校ばかり。御三家とかね。
都内で共学の難関中学となると、数校に限定されてしまうんですよね。

子供の選択肢を増やすための受験なのに、それを減らすなんて!という主張です。

また、これは私の邪推ですが、妻は受験闘争に滾っているので、どうせ闘うなら偏差値表の上の方に攻め込んで行きたいと思っているんですよ。
その気持も分かる。正直分かりすぎるくらいに分かる。

 

でもさ共学で得られる経験って、学校の選択肢の多さよりも、偏差値よりも大切じゃない?

あと、誤解を恐れずに言えば、そもそも学校の選択肢ごとき、減ってもいいんじゃね?
というか、そもそも関東の中学校の選択肢、多すぎ。そして、正直違いがそんなに根本的にあるように思えない。ほとんどがそれなりにちゃんとした学校に見える。田舎育ちの私は実質的な選択肢は数校しかなかった。
また、様々な校風の学校が存在し、その中から選べるのが都内受験のいいところ、ともよく言われます。しかし、校風が合うかどうかなんてのも、正直入ってみなきゃわからないような気がする。子供の気質は第二次性徴前後で随分と変わるし。
私も13歳あたりで随分と変わった。こんなに気持ちの悪いオタク気質になるとは小学生の時は思いもしなかった。

 

以上が私の主張である。
上記の夫婦の意見交換は全て息子の眼の前で行い、全て聞いていてもらいました。
そして、あえて結論は出しませんでした。

 

息子ちゃん、じっと聞いていましたが、さて、どう考えたのか。

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